2. 頸部食道癌の治療成績

【目的】頸部食道癌に対する治療成績を報告し, 改善点を検討する. 【方法】対象は1993年1月から2008年10月に治療を開始した頸部食道癌の12例. 患者背景は男/女10/2例, 年齢は中央値65.5歳(47~77歳), TNM分類でT1/2/3/4 1/1/3/5例, N0/1 3/9例, M0/1 10/2例でI/IIA/III/IV期1/2/7/2例であった. 照射線量は中央値66Gy (50~75Gy)で, 5例で化学療法(CDDP + 5-FU 1例, NDP + 5FU 3例, TXT 1例)を同時併用した. 【結果】生存率は1年58.3%, 2年27.3%, 臨床病期別の2年生...

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Published in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 61; no. 3; p. 427
Main Authors: 工藤滋弘, 玉木義雄, 樋口啓子, 岡本雅彦, 牛島弘毅, 北本佳住
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 北関東医学会 2011
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Summary:【目的】頸部食道癌に対する治療成績を報告し, 改善点を検討する. 【方法】対象は1993年1月から2008年10月に治療を開始した頸部食道癌の12例. 患者背景は男/女10/2例, 年齢は中央値65.5歳(47~77歳), TNM分類でT1/2/3/4 1/1/3/5例, N0/1 3/9例, M0/1 10/2例でI/IIA/III/IV期1/2/7/2例であった. 照射線量は中央値66Gy (50~75Gy)で, 5例で化学療法(CDDP + 5-FU 1例, NDP + 5FU 3例, TXT 1例)を同時併用した. 【結果】生存率は1年58.3%, 2年27.3%, 臨床病期別の2年生存率はIIA; 100%, III: 14.3%, IV: 0%であった. 局所の治療効果はCR/PR/SD 6/3/3例であった. T分類別の治療効果はT1: CR 1, T2: CR 1, T3: CR 2, PR 1, T4: CR 1, PR 2, SD 2例であった, 化学療法を併用した症例はT3/4 1/4例で, 局所の治療効果はCR/PR 2/3例と良好な反応であった. 【結語】化学療法の併用が局所の治療効果向上に有効であることが示唆された. 長期成績の向上は今後の課題である.
ISSN:1343-2826