21. 上部消化管SMT病変に対するEUS-FNAの有用性
近年, 上部消化管粘膜下腫瘍や膵腫瘍, リンパ節病変など多岐にわたる疾患に対して超音波内視鏡下穿刺吸引術(以下, EUS-FNA)が施行され, 組織学的診断における有効性が報告されている. 群馬大学消化器内科でも2010年4月より同処置を導入した. 今回, 上部消化管粘膜下腫瘍病変3例に対して施行したEUS-FNA症例を提示し, その有効性を報告する. 【症例1】80代男性, 頸部食道SMT. boring biopsyでも診断がつかず当科へコンサルト. EUS-FNAにて低分化型扁平上皮癌と診断, 放射線療法を選択し治療継続中. 【症例2】食道SMT増大傾向にてboring biopsy施行...
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Published in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 61; no. 2; p. 262 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
北関東医学会
2011
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Summary: | 近年, 上部消化管粘膜下腫瘍や膵腫瘍, リンパ節病変など多岐にわたる疾患に対して超音波内視鏡下穿刺吸引術(以下, EUS-FNA)が施行され, 組織学的診断における有効性が報告されている. 群馬大学消化器内科でも2010年4月より同処置を導入した. 今回, 上部消化管粘膜下腫瘍病変3例に対して施行したEUS-FNA症例を提示し, その有効性を報告する. 【症例1】80代男性, 頸部食道SMT. boring biopsyでも診断がつかず当科へコンサルト. EUS-FNAにて低分化型扁平上皮癌と診断, 放射線療法を選択し治療継続中. 【症例2】食道SMT増大傾向にてboring biopsy施行されるも診断つかず当科へ紹介. EUS-FNAにて平滑筋種と診断, 経過観察方針となる. 症例:3 男性, 胃体部SMT精査にて紹介. EUS-FNA施行し, 免疫染色でGISTと診断. その後腹腔鏡下切除術施行. EUS-FNA全症例にて組織学的診断がなされ, 治療方針が決定された. 画像診断学が進歩し, 診断に有用な情報を得ることが可能となった現在でも, 治療方針決定に組織学的エビデンスは必要でありEUS-FNAは有用な検査であると考える. 国際学会EUS2010でも報告. |
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ISSN: | 1343-2826 |