10. 肝細胞癌経皮的ラジオ波焼灼術後の後腹膜播種に対し外科的切除を行った一例

肝細胞癌に対する針生検やエタノール注入療法(以下PEIT), ラジオ波焼灼療法(以下RFA)などの経皮的処置により, 穿刺ルートを介した局所再発や播種性再発, 脈管内腫瘍栓再発などを来す症例が少数であるが報告されている. 今回我々は, 肝細胞癌経皮的RFA後に後腹膜播種を来し摘出し得た1例を経験したので報告する. 症例は63歳, 男性. C型慢性肝炎, 糖尿病でfollow upされていた. 平成18年8月に肝S8に17mm大の肝細胞癌を認め, 経皮的RFAを施行した. 平成19年4月, RFA部に接する肝S8に局所再発を認めたためTAIを施行したが, 同年7月に同部に再発を認め, 再度経皮的...

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Published in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 61; no. 2; pp. 257 - 258
Main Authors: 沼賀有紀, 蒔田富士雄, 小林光伸, 高村紀昭, 岩本敦夫, 大塚敏之, 氏田万寿夫, 松浦正名, 岩科雅範
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 北関東医学会 2011
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Description
Summary:肝細胞癌に対する針生検やエタノール注入療法(以下PEIT), ラジオ波焼灼療法(以下RFA)などの経皮的処置により, 穿刺ルートを介した局所再発や播種性再発, 脈管内腫瘍栓再発などを来す症例が少数であるが報告されている. 今回我々は, 肝細胞癌経皮的RFA後に後腹膜播種を来し摘出し得た1例を経験したので報告する. 症例は63歳, 男性. C型慢性肝炎, 糖尿病でfollow upされていた. 平成18年8月に肝S8に17mm大の肝細胞癌を認め, 経皮的RFAを施行した. 平成19年4月, RFA部に接する肝S8に局所再発を認めたためTAIを施行したが, 同年7月に同部に再発を認め, 再度経皮的RFAを行った. 以後, 外来で経過観察していたが, 平成22年6月, AFPが54.8ng/mlまで上昇し, MRIで肝後区域と右腎の間に4cm大の一部右腎へ浸潤する腫瘍を認めた. また肝S7にも15mm大のSOLが出現し, 同年7月, 精査加療目的に入院した.
ISSN:1343-2826