1. 子宮癌肉腫に対する放射線治療効果の検討

【目的】子宮癌肉腫は稀な疾患であり, 照射効果については不明な点が多い. 今回, 当施設で放射線治療を行った子宮癌肉腫を3症例経験したので, その治療効果について報告する. 【症例1】62歳, 術後膣断端部再発(3cm径), リンパ節転移. 膣断端部に全骨盤照射50.6Gy(30.6Gy以降は中央遮蔽)+腔内照射24Gy, リンパ節に10Gy追加照射. 照射直後に腫瘍は著明に縮小した. 【症例2】64歳, 術後膣壁転移(2cm径). 全骨盤照射50Gy(30Gy以降は中央遮蔽)+腔内照射24Gy. 腫瘍は緩徐に縮小し4ヵ月後にほぼ消失した. 【症例3】68歳, 化療無効な局所病変(10cm径)...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 59; no. 1; p. 71
Main Authors: 大久保悠, 加藤真吾, 清原浩樹, 田巻倫明, 大野達也
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 北関東医学会 2009
Online Access:Get full text
Tags: Add Tag
No Tags, Be the first to tag this record!
Description
Summary:【目的】子宮癌肉腫は稀な疾患であり, 照射効果については不明な点が多い. 今回, 当施設で放射線治療を行った子宮癌肉腫を3症例経験したので, その治療効果について報告する. 【症例1】62歳, 術後膣断端部再発(3cm径), リンパ節転移. 膣断端部に全骨盤照射50.6Gy(30.6Gy以降は中央遮蔽)+腔内照射24Gy, リンパ節に10Gy追加照射. 照射直後に腫瘍は著明に縮小した. 【症例2】64歳, 術後膣壁転移(2cm径). 全骨盤照射50Gy(30Gy以降は中央遮蔽)+腔内照射24Gy. 腫瘍は緩徐に縮小し4ヵ月後にほぼ消失した. 【症例3】68歳, 化療無効な局所病変(10cm径). 姑息的に外照射50Gy. 腫瘍は4ヵ月後に急激に縮小し, 7ヶ月後にほぼ消失した. 【結語】今回の3症例では放射線反応性に大きな違いが見られたが, いずれも照射部位の制御は得られた.
ISSN:1343-2826