10. 乳房温存術後照射による皮膚反応の客観的評価の試み
【目的】乳房温存療法の美容的評価では, 照射後の皮膚反応の観察が重要である. 放射線治療により皮膚には肥厚, 紅斑, 色素沈着などの変化が生じる. 照射後の皮膚変化の客観的評価の報告は少ない. 乳房温存療法後乳房の皮膚変化の客観的評価を試みたので, その初期経験について報告する. 【方法】乳房温存照射後の乳房皮膚の粘弾性, 紅斑, メラニンを測定した, 測定にはCourage+Khazaka社製皮膚弾性測定装置キュートメーターMPA580を使用した. 被照射乳房の術創と異なる領域で測定し, 健側乳房の鏡面部との測定値の比をとり照射後月数との関係について検討した. 【結果】粘弾性は照射後終了後低...
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Published in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 56; no. 1; p. 66 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
北関東医学会
2006
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Summary: | 【目的】乳房温存療法の美容的評価では, 照射後の皮膚反応の観察が重要である. 放射線治療により皮膚には肥厚, 紅斑, 色素沈着などの変化が生じる. 照射後の皮膚変化の客観的評価の報告は少ない. 乳房温存療法後乳房の皮膚変化の客観的評価を試みたので, その初期経験について報告する. 【方法】乳房温存照射後の乳房皮膚の粘弾性, 紅斑, メラニンを測定した, 測定にはCourage+Khazaka社製皮膚弾性測定装置キュートメーターMPA580を使用した. 被照射乳房の術創と異なる領域で測定し, 健側乳房の鏡面部との測定値の比をとり照射後月数との関係について検討した. 【結果】粘弾性は照射後終了後低値を呈した. 紅斑は照射終了直後の症例で高値を呈したが12か月以上経過したものでは明らかな高値を呈する症例は認めなかった. またメラニン値は照射直後から12か月以内ではばらつきがみられたが, 照射後12か月以上経過した症例でも健側に比し高値であった. 【結語】今回の方法で被照射皮膚の客観的評価が可能と考えられた. |
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ISSN: | 1343-2826 |