6.III期非小細胞肺癌の同時化学放射線療法における局所制御と予後との関係について
【目的】局所進行非小細胞肺癌の同時化学放射線療法において, 局所制御が予後の改善に寄与しているかどうかを検討した. 【対象】対象は2000年1月~2003年12月に同時化学放射線治療を施行したIII期非小細胞肺癌患者108例(IIIA期34例, IIIB期74例)である. 姑息照射, 悪性胸水貯留例は対象外とした. 照射は単純分割で総線量60Gy, 化学療法はカルボプラチン(AUC3), ドセタキセル30mg/m2を照射と同時に隔週で3コース後, 外来で投薬を継続する方法が主体であった. 【結果】全例の2年累積生存率は50%, 生存期間の中央値は24.3か月であつた. 2年無再発生存率は27%...
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Published in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 55; no. 3; p. 284 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
北関東医学会
2005
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Summary: | 【目的】局所進行非小細胞肺癌の同時化学放射線療法において, 局所制御が予後の改善に寄与しているかどうかを検討した. 【対象】対象は2000年1月~2003年12月に同時化学放射線治療を施行したIII期非小細胞肺癌患者108例(IIIA期34例, IIIB期74例)である. 姑息照射, 悪性胸水貯留例は対象外とした. 照射は単純分割で総線量60Gy, 化学療法はカルボプラチン(AUC3), ドセタキセル30mg/m2を照射と同時に隔週で3コース後, 外来で投薬を継続する方法が主体であった. 【結果】全例の2年累積生存率は50%, 生存期間の中央値は24.3か月であつた. 2年無再発生存率は27%, 2年局所無再発生存率は37%であった. 病期別の2年累積生存率はIIIA期56%, IIIB期48%であった. 局所再増大がない群とある群の間での2年累積生存率はそれぞれ64%, 34%であり, 有意に局所制御群の予後が良好であった. 有害事象ではgrade4の血液毒性はみられず, 肺毒性はgrade3以上は3例(3%)のみであった. 【結語】III期非小細胞肺癌に対する同時化学放射線療法の治療成績は良好であった. 化学放射線療法は局所制御の改善をもたらし, 予後の向上に寄与している可能性が示唆された. |
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ISSN: | 1343-2826 |