P-18)抗酸菌液体培養検査(MGIT)と固形培地培養検査(小川法)の比較
目的:4月より導入した抗酸菌液体培養検査MGIT(以下MGIT法)と, それまで実施していた固形培地培養検査小川法(以下小川法)の陽性率と平均検出日数を比較した. 対象と方法:2003年9月から2004年3月まで小川法で実施し, 2004年4月から2004年5月までMGITで測定した. 結果:小川法に検査依頼があった2,211件のうち抗酸菌陽性は109件(4.9%)で, うち結核菌群38件(1.7%), 非結核性抗酸菌71件(3.2%)であり, MGIT法では531件のうち抗酸菌陽性は38件(7.2%)で, うち結核菌群9件(1.7%), 非結核性抗酸菌29件(5.5%)あった. また, 小川...
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Published in: | Journal of Nippon Medical School Vol. 71; no. 6; p. 470 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
日本医科大学医学会
2004
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Summary: | 目的:4月より導入した抗酸菌液体培養検査MGIT(以下MGIT法)と, それまで実施していた固形培地培養検査小川法(以下小川法)の陽性率と平均検出日数を比較した. 対象と方法:2003年9月から2004年3月まで小川法で実施し, 2004年4月から2004年5月までMGITで測定した. 結果:小川法に検査依頼があった2,211件のうち抗酸菌陽性は109件(4.9%)で, うち結核菌群38件(1.7%), 非結核性抗酸菌71件(3.2%)であり, MGIT法では531件のうち抗酸菌陽性は38件(7.2%)で, うち結核菌群9件(1.7%), 非結核性抗酸菌29件(5.5%)あった. また, 小川法による抗酸菌の検出平均日数は結核菌群で21.9日, 非結核性抗酸菌で28.6日であり, MGIT法は結核菌群で15.8日, 非結核性抗酸菌12.0日であった. 考察:陽性率は2.3%向上し, 特に酸やアルカリに影響を受ける非結核性抗酸菌で著明であった. また平均検出日数は, 塗抹検査の結果に影響を受けるものの, 結核菌群で6.1日, 非結核性抗酸菌に至っては16.6日と大幅な短縮を認めた. まとめ:液体培地は固形培地に比べ陽性率の向上, 培養期間の短縮が期待でき, CDCが推奨する報告の期限に沿える方法と考えられる. |
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ISSN: | 1345-4676 |