6)金属アレルギーによりペースメーカー植え込みに難渋したダウン症候群の1例
症例:52歳, 男性. ダウン症候群. 平成3年5月高度房室ブロックによる意識消失発作にて入院し, 左前胸部に永久的ペースメーカー植え込み術を施行. 平成11年3月にジェネレーター交換を行っている. 平成14年2月植え込み部位よりペースメーカーの露出あり. CRP 0.6mg/dlであったが, ポケット感染を疑い皮膚デブリードメントと新規に皮下ポケット増設およびペースメーカー植え込みを行った. 平成15年6月再度ペースメーカーの露出あり. 前回同様感染を疑わせる所見なく, また皮膚生検では, 菌塊形成はなくペースメーカー本体との接触部分の炎症性細胞浸潤が認められた. 露出の原因として金属による...
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Published in: | Journal of Nippon Medical School Vol. 71; no. 3; p. 228 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
日本医科大学医学会
2004
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Summary: | 症例:52歳, 男性. ダウン症候群. 平成3年5月高度房室ブロックによる意識消失発作にて入院し, 左前胸部に永久的ペースメーカー植え込み術を施行. 平成11年3月にジェネレーター交換を行っている. 平成14年2月植え込み部位よりペースメーカーの露出あり. CRP 0.6mg/dlであったが, ポケット感染を疑い皮膚デブリードメントと新規に皮下ポケット増設およびペースメーカー植え込みを行った. 平成15年6月再度ペースメーカーの露出あり. 前回同様感染を疑わせる所見なく, また皮膚生検では, 菌塊形成はなくペースメーカー本体との接触部分の炎症性細胞浸潤が認められた. 露出の原因として金属による接触性皮膚炎を疑いペースメーカー基盤(Ti 99.9%)を用いパッチテストを施行したところ72時間判定にて陽性であった. 入院後ペースメーカー本体をpolytetrafluoroethyleneにて被服し右前胸部にペースメーカー植え込みを行った. ペースメーカーによる接触性皮膚炎は非常にまれな合併症であり, またダウン症候群は, アレルギー疾患が多く興味ある症例と考えここに報告する. |
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ISSN: | 1345-4676 |