P-30)全自動細菌検査装置の比較検討について

目的:細菌検査業務の正確性と効率化を目的とし, 全自動細菌検査装置の検討を行った. 検討機器:MaicroScan Walkaway(DADE), VITEK60(bioMerieux). 使用菌株:標準菌株11菌種12株および臨床分離株50菌種161株計173株を供試菌株として用いた. 使用抗菌薬:ABPC, PIPC, CEZ, CAZ, IPM, AMK, EM, MINO計8薬をもちいた. 方法:同時再現性, 日差再現性, 個人間再現性, 同定一致率, 薬剤感受性の一致率および操作簡便性を評価した. 結果と考察:再現性に関する検討項目は, 両システムともに良好な成績が得られた. 同定一...

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Published in:Journal of Nippon Medical School Vol. 65; no. 6; p. 537
Main Authors: 篠山明宏, 青砥泰二, 野本剛史, 里村克章
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本医科大学医学会 1998
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Description
Summary:目的:細菌検査業務の正確性と効率化を目的とし, 全自動細菌検査装置の検討を行った. 検討機器:MaicroScan Walkaway(DADE), VITEK60(bioMerieux). 使用菌株:標準菌株11菌種12株および臨床分離株50菌種161株計173株を供試菌株として用いた. 使用抗菌薬:ABPC, PIPC, CEZ, CAZ, IPM, AMK, EM, MINO計8薬をもちいた. 方法:同時再現性, 日差再現性, 個人間再現性, 同定一致率, 薬剤感受性の一致率および操作簡便性を評価した. 結果と考察:再現性に関する検討項目は, 両システムともに良好な成績が得られた. 同定一致率および薬剤感受性一致率はともに, DADEが若干高い傾向を示した. 薬剤感受性完全不一致率株は, 大部分の株がDADEでは耐性に, bioMerieuxでは感受性傾向を示した. MaicroScan WalkawayシステムおよびVITEKシステムは, 目的に応じて多種類のテストパネルがあり, 臨床材料から分離される大部分の細菌の同定および薬剤感受性検査の自動化により, 個人間差の減少, 迅速性および効率化が可能となる. さらに, MIC値による薬剤感受性結果報告は感染症の化学療法に大きく貢献できると考えられる.
ISSN:1345-4676