グリオーマ患者におけるγ-interferon産生障害

血液脳関門の存在やリンパ組織のないことなどより, 脳は免疫学的に特殊な部位であると考えられてきた1, 9). 月菌しかし, 脳実質内にIa抗原11, 12)やHLA-DR抗原が存在すること2, 10)やIL-1様物質を産生すること6)などより, 脳においても免疫応答が十分に生じる可能性が示唆されるようになった. そこで, グリオーマ患者の末梢リンパ球とOK-432あるいはrecombinant IL-2(以下rIL-2)との組み合せによるγ-interferon(以下IFN)の産生能を調べることで, 宿主の免疫応答の障害について検討した. 対象および方法 対象は健常人5名, 組織学的に診断され...

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Published in:Neurologia medico-chirurgica Vol. 26; no. 3; pp. 216 - 218
Main Authors: 清水恵司, 宮尾表慶, 岡本裕, 松井豊, 若山暁, 南條正季, 石田名香雄, 最上平太郎
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脳神経外科学会 1986
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Summary:血液脳関門の存在やリンパ組織のないことなどより, 脳は免疫学的に特殊な部位であると考えられてきた1, 9). 月菌しかし, 脳実質内にIa抗原11, 12)やHLA-DR抗原が存在すること2, 10)やIL-1様物質を産生すること6)などより, 脳においても免疫応答が十分に生じる可能性が示唆されるようになった. そこで, グリオーマ患者の末梢リンパ球とOK-432あるいはrecombinant IL-2(以下rIL-2)との組み合せによるγ-interferon(以下IFN)の産生能を調べることで, 宿主の免疫応答の障害について検討した. 対象および方法 対象は健常人5名, 組織学的に診断されたグリオーマ患者5例で, いずれもステロイドや化学療法を受けていないものである.
ISSN:0470-8105