脳血流量モニターシステムの開発

脳神経外科領域における術前・術中および術後の脳血流量(CBF)の測定は, 病態の把握に際しもっとも重要な手段となる. しかしながら, これまでは優れた方法が見当らず, その主な理由は容易にしかも連続的にCBF測定ができる方法がなかったことにある. このなかで, heat clearance法は手軽にしかも連続的にCBFの変化を捉えられるという大きな特徴を有する一方, 定量化できないという欠点を持っており, この欠点を補うためこれまで多くの改良がなされてきている3, 10, 11). 最近では, 交叉熱電対やdouble thermister8)を利用した方法などが検討されているが, モニタリン...

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Published in:Neurologia medico-chirurgica Vol. 26; no. 3; pp. 195 - 200
Main Authors: 山形専, 菊池晴彦, 唐澤淳, 伊原郁夫, 永田泉, 鳴尾好人, 竹内茂和, 宍戸尚, 金子的美, 伊藤守, 橋本研二, 南川順, 宮本享
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脳神経外科学会 1986
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Description
Summary:脳神経外科領域における術前・術中および術後の脳血流量(CBF)の測定は, 病態の把握に際しもっとも重要な手段となる. しかしながら, これまでは優れた方法が見当らず, その主な理由は容易にしかも連続的にCBF測定ができる方法がなかったことにある. このなかで, heat clearance法は手軽にしかも連続的にCBFの変化を捉えられるという大きな特徴を有する一方, 定量化できないという欠点を持っており, この欠点を補うためこれまで多くの改良がなされてきている3, 10, 11). 最近では, 交叉熱電対やdouble thermister8)を利用した方法などが検討されているが, モニタリングシステムとしてはいまだ実用化していない. Brawley2)は1968年に半導体を用い, Peltier効果を応用した方法を報告した.
ISSN:0470-8105