Tic douloureuxにより発見されたepidermoidの6例

我々は, 現在までに75例の三叉神経痛を主訴とする症例に, Jannetta手術にて, 三叉神経根部のexplorationを行ってきた. 約20%に同部の脳腫瘍を発見した. 今回は, このうち6例のepidermoidについて報告した. 全例がtrigger pointを有し, 洗顔, 歯みがき, 髭剃り, 食事, 会話などで痛みが誘発され, 典型的tic douloureuxを呈した. 年齢, 性, 罹患側は母集団と異なっていた. 全例に全摘が行われ, tic douloureuxは完全に消失したが, 腫瘍の拡がりと, これに呼応した手術アプローチにより2群に分けられた. すなわち, 後頭...

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Published in:Neurologia medico-chirurgica Vol. 23; no. suppl; p. 43
Main Authors: 宮崎紳一郎, 綿引寿男, 鎌田健一, 田草川豊, 福島孝徳
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脳神経外科学会 1983
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Summary:我々は, 現在までに75例の三叉神経痛を主訴とする症例に, Jannetta手術にて, 三叉神経根部のexplorationを行ってきた. 約20%に同部の脳腫瘍を発見した. 今回は, このうち6例のepidermoidについて報告した. 全例がtrigger pointを有し, 洗顔, 歯みがき, 髭剃り, 食事, 会話などで痛みが誘発され, 典型的tic douloureuxを呈した. 年齢, 性, 罹患側は母集団と異なっていた. 全例に全摘が行われ, tic douloureuxは完全に消失したが, 腫瘍の拡がりと, これに呼応した手術アプローチにより2群に分けられた. すなわち, 後頭蓋窩開頭superior paramastoid approach群4例と, subtemporal transtentorial approach群2例である. 術前のCTにて発見できない1例も含めて各々のCT像を供覧し, 術中の腫瘍の拡がり, 手術の詳細について合わせて報告した.
ISSN:0470-8105