悪性脳腫瘍に対する抗癌剤の感受性試験

Human tumor stem cell assayは, in vitroにおける抗癌剤感受性試験として高い評価を得ており, 脳腫瘍においても, Rosenblumは悪性gliomaにおけるBCNUの感受性試験として同法の有効性を示した. 我々はRosenblumの方法を一部変更し, 悪性gliomaにおけるACNUの感受性試験を行っている. 方法は, 脳腫瘍をsingle cell suspensionとしてACNU 0~20μg/ml各濃度内にて2時間培養後, 2~4週間培養し, コロニー数を計測し, コロニー形成能を求めた. 現在までにglioblastoma 3例, anaplast...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in:Neurologia medico-chirurgica Vol. 23; no. suppl; p. 3
Main Authors: 会田敏光, 徳田耕一, 金子貞男, 阿部弘, 柏葉武, 小岩光行
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脳神経外科学会 1983
Online Access:Get full text
Tags: Add Tag
No Tags, Be the first to tag this record!
Description
Summary:Human tumor stem cell assayは, in vitroにおける抗癌剤感受性試験として高い評価を得ており, 脳腫瘍においても, Rosenblumは悪性gliomaにおけるBCNUの感受性試験として同法の有効性を示した. 我々はRosenblumの方法を一部変更し, 悪性gliomaにおけるACNUの感受性試験を行っている. 方法は, 脳腫瘍をsingle cell suspensionとしてACNU 0~20μg/ml各濃度内にて2時間培養後, 2~4週間培養し, コロニー数を計測し, コロニー形成能を求めた. 現在までにglioblastoma 3例, anaplastic astrocytoma 1例に施行し, コロニー形成能は0.008~0.054%であった. 5μg/mlにおける40%以上のcell killを有効とすると, 2例が有効, 2例が無効と判定された. 2例において臨床効果との相関について検討できたが, いずれもin vitroの結果と相関がみられた. 本方法の利点, 問題点についても検討を加えた.
ISSN:0470-8105