脳神経外科外来患者における針治療

脳神経外科外来診療において, 頭痛・頸部症候群・創部痛などの疼痛を主訴とする患者の占める割合は大きい. しかし, 従来の鎮痛剤あるいは神経ブロックでは効果・副作用の点で問題があった. 最近我々はこのような患者に対し針治療を行い, 予想以上の成績を得たので鎮痛の機序なども含め報告した. 症例は外来患者42例で, 刺針あるいは低周波電気刺激による治療で, 著効あるいは有効31例, やや有効5例, 無効6例であった. 治療回数を増し, 電気刺激を加える程効果は大きかった. 針治療は疼痛性疾患に有効であり, 副作用や合併症がほとんど無く, 手技も比較的簡単であることから利用価値の大きい治療法と考えられ...

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Published in:Neurologia medico-chirurgica Vol. 22; no. suppl; p. 105
Main Authors: 金秀浩, 西川方夫, 塚原徹也, 永田泉
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脳神経外科学会 1982
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Description
Summary:脳神経外科外来診療において, 頭痛・頸部症候群・創部痛などの疼痛を主訴とする患者の占める割合は大きい. しかし, 従来の鎮痛剤あるいは神経ブロックでは効果・副作用の点で問題があった. 最近我々はこのような患者に対し針治療を行い, 予想以上の成績を得たので鎮痛の機序なども含め報告した. 症例は外来患者42例で, 刺針あるいは低周波電気刺激による治療で, 著効あるいは有効31例, やや有効5例, 無効6例であった. 治療回数を増し, 電気刺激を加える程効果は大きかった. 針治療は疼痛性疾患に有効であり, 副作用や合併症がほとんど無く, 手技も比較的簡単であることから利用価値の大きい治療法と考えられる.
ISSN:0470-8105