Metrizamide CT cisternographyで特有な所見を呈した後頭蓋窩epidermoidについて

頭蓋内epidermoidは全脳腫瘍の0.9%を占める比較的まれな腫瘍である17). このうち後頭蓋窩epidermoidはさらにその頻度が減少する4, 5, 11-13, 21). 後頭蓋窩epidermoidの中では小脳橋角部がもっとも頻度が高く, 同部腫瘍の2.9%を占めると言われているが, その他種々の部位に発生する. CT scan導入以後現在まで, 後頭蓋窩epidermoidの報告はその大半がEMI units, 造影剤による増強効果の有無および周囲との境界についての特徴等を検索したものである2, 3, 17). 我々は過去2年間に後頭蓋窩epidermoid 3症例を経験した....

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Published in:Neurologia medico-chirurgica Vol. 22; no. 5; pp. 389 - 394
Main Authors: 村山享一, 陳茂楠, 葛原正昭, 志村俊郎, 矢嶋浩三, 中沢省三
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脳神経外科学会 1982
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Description
Summary:頭蓋内epidermoidは全脳腫瘍の0.9%を占める比較的まれな腫瘍である17). このうち後頭蓋窩epidermoidはさらにその頻度が減少する4, 5, 11-13, 21). 後頭蓋窩epidermoidの中では小脳橋角部がもっとも頻度が高く, 同部腫瘍の2.9%を占めると言われているが, その他種々の部位に発生する. CT scan導入以後現在まで, 後頭蓋窩epidermoidの報告はその大半がEMI units, 造影剤による増強効果の有無および周囲との境界についての特徴等を検索したものである2, 3, 17). 我々は過去2年間に後頭蓋窩epidermoid 3症例を経験した. このうち2例は大槽に存在し, 残り1例は小脳橋角部に存在するものであった. さらに前者の1例にMetrizamide CT cisternographyを施行したところきわめて特徴的な所見を得たので, これらの所見を中心に文献的考察を加え報告する.
ISSN:0470-8105