3.骨肉腫に対するPirarubicinまたはDoxorubicinを用いた化学療法-retrospective study

我々は, Doxorubicin(DOX)またはPirarubicin(PIR)を用いた骨肉腫患者化学療法の治療成績に関してretrospective studyを行った. 【対象及び方法】PIRを用いた化学療法が行われた19例, 及びDOXを用いた化学療法が行われた11例の骨肉腫患者を対象とした. 【結果】治療開始2年での生存率を比べると, PIR治療群の方が有意によい成績を示した. また副作用では口内炎がPIR治療群の方で有意に少なかった. 【考察】PIRを用いた骨肉腫化学療法は特別重篤な副作用を生ずることもなく, 副作用のうちのいくつかはDOXを用いた場合に比べて程度が軽かった. また,...

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Published in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 54; no. 4; pp. 347 - 348
Main Authors: 篠崎哲也, 渡辺秀臣, 高岸憲二
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 北関東医学会 01-11-2004
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Summary:我々は, Doxorubicin(DOX)またはPirarubicin(PIR)を用いた骨肉腫患者化学療法の治療成績に関してretrospective studyを行った. 【対象及び方法】PIRを用いた化学療法が行われた19例, 及びDOXを用いた化学療法が行われた11例の骨肉腫患者を対象とした. 【結果】治療開始2年での生存率を比べると, PIR治療群の方が有意によい成績を示した. また副作用では口内炎がPIR治療群の方で有意に少なかった. 【考察】PIRを用いた骨肉腫化学療法は特別重篤な副作用を生ずることもなく, 副作用のうちのいくつかはDOXを用いた場合に比べて程度が軽かった. また, ifosfamide等の併用抗癌剤の影響は否定できないが, 治療成績でもDOXを用いた場合と比べて良好な結果を示した. 【結語】PIRを用いた骨肉腫に対する化学療法は, より有効で安全なものとなる可能性が考えられた.
ISSN:1343-2826