11.当院で経験した小児骨折の2例

小児骨折の一つの特徴として必ずしもレントゲンで骨折型がすべてわかるわけではなく, 診断および治療に難渋することがある. 今回当院にて経験した上腕骨骨端線離開および基節骨のSuprachondylar Rotational Fractureに対して経験したことについて報告させていただきます. 【症例1】3歳女児転倒し受傷する. X-P上, 上腕骨外穎骨折様だが年齢を考えると骨端線離開が考えられ, 術中骨端線離開を確認し内側も展開し整復後内固定を行った. 術後の可動域制限, 内反肘等を認めていない. 【症例2】3歳男児転倒し受傷する. X-P上基節骨のSuprachondylar Rotation...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 54; no. 1; p. 61
Main Authors: 中島一郎, 後藤渉, 喜多川利昭, 内田訓, 鈴木慶子
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 北関東医学会 01-02-2004
Online Access:Get full text
Tags: Add Tag
No Tags, Be the first to tag this record!
Description
Summary:小児骨折の一つの特徴として必ずしもレントゲンで骨折型がすべてわかるわけではなく, 診断および治療に難渋することがある. 今回当院にて経験した上腕骨骨端線離開および基節骨のSuprachondylar Rotational Fractureに対して経験したことについて報告させていただきます. 【症例1】3歳女児転倒し受傷する. X-P上, 上腕骨外穎骨折様だが年齢を考えると骨端線離開が考えられ, 術中骨端線離開を確認し内側も展開し整復後内固定を行った. 術後の可動域制限, 内反肘等を認めていない. 【症例2】3歳男児転倒し受傷する. X-P上基節骨のSuprachondylar Rotational Fractureを認め手術したところ, 骨片は非常に小さく, 整復位は得られたものの術後可動域が得られず, 術後9ヵ月で授動術を行うが基節骨骨頭には軟骨が消失しており授動術後も可動域が得られなかった.
ISSN:1343-2826