5.転移性脳腫瘍に対するSRSの治療成績 -原発制御・他部位転移を伴わない症例での検討

【目的】原発制御且つ, 脳以外の他部位転移を伴わない症例を対象に, 転移性脳腫瘍に対するSRSの治療成績を, 主に生存率への寄与の観点から検討したので報告する. 【対象方法】1999年8月-2001年8月までの間の原発制御他部位転移を伴わない転移性脳腫瘍10症例, 17部位を対象とした. 尚, 3症例4部位では, 手術による腫瘍の摘出も併用した. 腫瘍の原発部位別では, 肺癌9例, 子宮頸癌1例. 病理組織型は腺癌9例, 扁平上皮癌1例であった. SRSは, 平均辺縁線量22.8Gy(12-30), 中心線量32.3Gy(30-45)施行した. 【結果】粗生存率, 局所制御率, 無頭蓋内再発生...

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Published in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 53; no. 1; p. 73
Main Authors: 新部譲, 唐澤克之, 井垣浩, 中村治, 篠浦伸禎, 岡本幸一郎, 山田良治, 吹野晃一, 田中良明
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 北関東医学会 01-02-2003
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Description
Summary:【目的】原発制御且つ, 脳以外の他部位転移を伴わない症例を対象に, 転移性脳腫瘍に対するSRSの治療成績を, 主に生存率への寄与の観点から検討したので報告する. 【対象方法】1999年8月-2001年8月までの間の原発制御他部位転移を伴わない転移性脳腫瘍10症例, 17部位を対象とした. 尚, 3症例4部位では, 手術による腫瘍の摘出も併用した. 腫瘍の原発部位別では, 肺癌9例, 子宮頸癌1例. 病理組織型は腺癌9例, 扁平上皮癌1例であった. SRSは, 平均辺縁線量22.8Gy(12-30), 中心線量32.3Gy(30-45)施行した. 【結果】粗生存率, 局所制御率, 無頭蓋内再発生存率は, 1年, MSTで, それぞれ87.5%, 21ヶ月, 87.5%, not reached, 16.7%, 2ヶ月であった. 【結論】今回の検討では, SRSの治療成績は, 粗生存率点でも, 比較的良好であった. しかし, 頭蓋内再発率は高く, 再度のSRSも含め, 追加治療が必要となる症例が多いこともあり, 今後は, 計画的adjuvant治療の併用も必要と思われた.
ISSN:1343-2826