(4) 肺癌定位放射線治療後における18F-FDGの胸壁集積

体幹部定位放射線治療(SRT)が肺癌患者で行われる. 今回, SRT後の肺癌患者に18F-FDG PET/CTを施行し, 胸壁に有害事象による18F-FDGの集積増加を認めた2例を経験したので報告する. 症例1は80歳代の男性で, 肺癌病巣へSRTが施行された. 50Gy/4 fr/4d後6か月のPET/CTで左前胸壁筋層にFDGの集積増加(SUVmax 4.20)を認めた. 症例2は80歳代の女性で, 肺癌病巣へSRT(50Gy/4 fr/4d)後1年10か月のPET/CTで左胸壁にFDGの集積増加を認めた. 2症例とも, CT上, 胸壁に増強効果を示す軟部組織腫脹がみられ, 症例2では肋骨...

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Published in:核医学 Vol. 46; no. 4; p. 383
Main Authors: 冨田浩子, 水木健一, 阿川将臣, 喜多保, 渡邊定弘, 坂口千春, 川瀬貴嗣, 浜幸寛, 小須田茂
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本核医学会 30-11-2009
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Description
Summary:体幹部定位放射線治療(SRT)が肺癌患者で行われる. 今回, SRT後の肺癌患者に18F-FDG PET/CTを施行し, 胸壁に有害事象による18F-FDGの集積増加を認めた2例を経験したので報告する. 症例1は80歳代の男性で, 肺癌病巣へSRTが施行された. 50Gy/4 fr/4d後6か月のPET/CTで左前胸壁筋層にFDGの集積増加(SUVmax 4.20)を認めた. 症例2は80歳代の女性で, 肺癌病巣へSRT(50Gy/4 fr/4d)後1年10か月のPET/CTで左胸壁にFDGの集積増加を認めた. 2症例とも, CT上, 胸壁に増強効果を示す軟部組織腫脹がみられ, 症例2では肋骨骨折を認めた. SRT後のPET/CT検査で, 原発巣周囲胸壁の18F-FDG集積増加は放射線筋炎, 肋骨骨折による可能性が高いと思われた, 肺癌による胸壁浸潤と紛らわしく, 読影の際, 腫瘍浸潤との鑑別に注意が必要と思われた.
ISSN:0022-7854