全身骨病変検索検査としての18F-fluoride ion PETの有用性の評価と, 骨シンチグラフィとの比較
「1. 研究目的」 18F-fluoride ionをトレーサとする全身骨PET検査(以下骨PET)は, 全身の骨病変を一度に評価できる検査法であり, 骨シンチグラフィよりも高い空間分解能と病変検出感度が得られるとする報告も見られる. しかし, 国内ではいまだ保険適応にならず, 一般の臨床に用いることはできない. 本研究の目的は, 骨PETの有用性を骨シンチグラフィと比較評価し, 骨疾患のPETイメージング製剤として臨床応用の可能性を示すことである. 「2. 研究を必要とする歴史と背景」 18F-fluoride ionは1962年にBlauらによってbone-imaging agentとして...
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Published in: | 核医学 Vol. 46; no. 2; pp. 103 - 106 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
日本核医学会
30-06-2009
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Summary: | 「1. 研究目的」 18F-fluoride ionをトレーサとする全身骨PET検査(以下骨PET)は, 全身の骨病変を一度に評価できる検査法であり, 骨シンチグラフィよりも高い空間分解能と病変検出感度が得られるとする報告も見られる. しかし, 国内ではいまだ保険適応にならず, 一般の臨床に用いることはできない. 本研究の目的は, 骨PETの有用性を骨シンチグラフィと比較評価し, 骨疾患のPETイメージング製剤として臨床応用の可能性を示すことである. 「2. 研究を必要とする歴史と背景」 18F-fluoride ionは1962年にBlauらによってbone-imaging agentとして発表され, 1972年にFDAに承認される. 以降, 骨PETとして広く使用されていた. しかし, 1971年にSubramanianが99mTc高リン酸化合物を開発し, γ-カメラ, 99Mo/99mTcジェネレータ, Tc製剤のキット化の普及に伴い, 99mTc高リン酸化合物(特に99mTc-MDP)が骨イメージング製剤のスタンダードとなり, 骨PETは衰退した. |
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ISSN: | 0022-7854 |