温熱化学放射線療法が奏功した原発不明頸部リンパ節転移の一例

【症例】51歳男性. 主訴は左頸部腫瘤. 2003年3月頃左頸部に2cm大の腫瘤を自覚, 増大傾向あり食欲低下, 体重減少を認めた. 5ヵ月後初診時, 頸部腫瘤10cm大に増大し, 細胞診で扁平上皮癌と診断. 精査にて明らかな原発巣を認めず原発不明頸部リンパ節転移と診断した. 【治療】5FU/CDDP/1-LVを2コース行ったがSDであった. その後温熱化学放射線療法を施行. Low-dose 5FU/CDDP, 放射線治療は72Gy/36fr, 温熱療法はThermotron RF-8を用いて, 週1回. 各回約60分, 計5回施行した. 腫瘤は著明に縮小し, 全身状態は良好で外来にて経過観...

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Published in:日本ハイパーサーミア学会誌 Vol. 20; no. 2; p. 110
Main Authors: 河村英将, 唐澤克之, 梅澤朋子, 羽生菜穂子
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本ハイパーサーミア学会 01-06-2004
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Summary:【症例】51歳男性. 主訴は左頸部腫瘤. 2003年3月頃左頸部に2cm大の腫瘤を自覚, 増大傾向あり食欲低下, 体重減少を認めた. 5ヵ月後初診時, 頸部腫瘤10cm大に増大し, 細胞診で扁平上皮癌と診断. 精査にて明らかな原発巣を認めず原発不明頸部リンパ節転移と診断した. 【治療】5FU/CDDP/1-LVを2コース行ったがSDであった. その後温熱化学放射線療法を施行. Low-dose 5FU/CDDP, 放射線治療は72Gy/36fr, 温熱療法はThermotron RF-8を用いて, 週1回. 各回約60分, 計5回施行した. 腫瘤は著明に縮小し, 全身状態は良好で外来にて経過観察中である. 【結果】切除不能と考えられる頸部リンパ節転移に対し, 温熱療法が奏功したと考えられる一例を報告した.
ISSN:0911-2529