聴覚障がい者への服薬指導e-learningシステムの自主学習を妨げる要因の解析

「緒言」聴覚障害によるコミュニケーション障害は, 患者のヘルスリテラシーに影響を与えるため, 聴覚障害のある患者への服薬指導には患者のコミュニケーション能力とヘルスリテラシーに合わせた情報提供と情報収集を行わなければならない. そのために, 薬剤師は聴覚障害について理解し, 患者の障害に合わせたコミュニケーションを実践することが必要である. しかし, 聴覚障害学習システムが確立されておらず, 聴覚障害について体系的に学ぶ機会がほとんどないために, 薬剤師の理解が不足し障害への対応が不十分であることが報告されている. 薬学教育モデル・コアカリキュラムには, 薬剤師として求められる基本的な資質とし...

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Published in:YAKUGAKU ZASSHI Vol. 143; no. 8; pp. 673 - 682
Main Authors: 俵口, 奈穂美, 吉田, 力久, 小倉, 秀美, 山崎, 博史, 田中, 泰三, 窪田, 敏夫
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 公益社団法人 日本薬学会 01-08-2023
日本薬学会
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Description
Summary:「緒言」聴覚障害によるコミュニケーション障害は, 患者のヘルスリテラシーに影響を与えるため, 聴覚障害のある患者への服薬指導には患者のコミュニケーション能力とヘルスリテラシーに合わせた情報提供と情報収集を行わなければならない. そのために, 薬剤師は聴覚障害について理解し, 患者の障害に合わせたコミュニケーションを実践することが必要である. しかし, 聴覚障害学習システムが確立されておらず, 聴覚障害について体系的に学ぶ機会がほとんどないために, 薬剤師の理解が不足し障害への対応が不十分であることが報告されている. 薬学教育モデル・コアカリキュラムには, 薬剤師として求められる基本的な資質として, 患者, 生活者, 他職種から情報を適切に収集し, これらの人々に有益な情報を提供するためのコミュニケーション能力が定められており, 薬学教育においても聴覚障害を持つ患者とのコミュニケーションについて学ぶことが必要である.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.23-00015