人工膝関節全置換術後に発生する術部腫脹と術前の身体機能および多価不飽和脂肪酸の摂取量との関連

〔目的〕本研究の目的は,人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty:TKA)後に発生する術部腫脹に関連する術前因子を明らかにすることである.〔対象と方法〕対象は片側TKAを施行した14名とした.術前から術後4日目における大腿周径の増加率を術部腫脹とした.術前因子の身体機能面として術側膝関節伸展筋力および10 m最大歩行速度,栄養面として多価不飽和脂肪酸(polyunsaturated fatty acid:PUFA)の摂取状況を評価した.〔結果〕術部腫脹(膝蓋骨上縁10 cm)と有意な関連性が認められた術前因子は,n-6PUFA摂取量のみであった(r=0.57; p<0...

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Published in:理学療法科学 Vol. 33; no. 4; pp. 707 - 712
Main Authors: 久保, 裕介, 髙仲, 理江, 杉山, 秀平, 池谷, 昌枝, 杉浦, 武, 中嶋, 仁美, 鈴木, 友美, 小堀, かおり, 小堀, 眞
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 理学療法科学学会 2018
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Description
Summary:〔目的〕本研究の目的は,人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty:TKA)後に発生する術部腫脹に関連する術前因子を明らかにすることである.〔対象と方法〕対象は片側TKAを施行した14名とした.術前から術後4日目における大腿周径の増加率を術部腫脹とした.術前因子の身体機能面として術側膝関節伸展筋力および10 m最大歩行速度,栄養面として多価不飽和脂肪酸(polyunsaturated fatty acid:PUFA)の摂取状況を評価した.〔結果〕術部腫脹(膝蓋骨上縁10 cm)と有意な関連性が認められた術前因子は,n-6PUFA摂取量のみであった(r=0.57; p<0.05).〔結語〕TKA後に発生する術部腫脹には,術前のn-6PUFA摂取量が関与することが示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.33.707