膝窩静脈瘤に対して自家静脈を用いて間置術を行った1例

肺塞栓症を契機に見つかった膝窩静脈瘤に対して,大伏在静脈を用いて間置術を行ったので報告する.患者は75歳女性で,胸部絞扼感と呼吸困難感を主訴に来院,造影CTにて肺塞栓症と右膝窩静脈瘤と診断した.当院循環器内科にて抗凝固療法,利尿剤,下大静脈フィルター留置にて加療後,当科にて膝窩静脈瘤に対して手術加療を行った.手術は仰臥位にて左大腿から大伏在静脈を採取し,その後腹臥位とした.静脈瘤は囊状で径3 cm大で長さ4 cm, 瘤を切除し,採取しておいた大伏在静脈にて置換を行った.術後経過は良好で術後18日で軽快転院となった.術後評価の造影CTでも間置した大伏在静脈は開存しており,吻合形態良好であった....

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Published in:日本血管外科学会雑誌 Vol. 29; no. 2; pp. 71 - 73
Main Authors: 菅谷, 篤史, 野中, 道仁, 島本, 健, 松尾, 武彦, 北浦, 順也, 小宮, 達彦
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 特定非営利活動法人 日本血管外科学会 26-03-2020
日本血管外科学会
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Description
Summary:肺塞栓症を契機に見つかった膝窩静脈瘤に対して,大伏在静脈を用いて間置術を行ったので報告する.患者は75歳女性で,胸部絞扼感と呼吸困難感を主訴に来院,造影CTにて肺塞栓症と右膝窩静脈瘤と診断した.当院循環器内科にて抗凝固療法,利尿剤,下大静脈フィルター留置にて加療後,当科にて膝窩静脈瘤に対して手術加療を行った.手術は仰臥位にて左大腿から大伏在静脈を採取し,その後腹臥位とした.静脈瘤は囊状で径3 cm大で長さ4 cm, 瘤を切除し,採取しておいた大伏在静脈にて置換を行った.術後経過は良好で術後18日で軽快転院となった.術後評価の造影CTでも間置した大伏在静脈は開存しており,吻合形態良好であった.
ISSN:0918-6778
1881-767X
DOI:10.11401/jsvs.19-00056