末梢動脈塞栓症を合併した遺残坐骨動脈瘤に対して血管内治療を施行した1例

79歳,女性。左臀部,大腿部痛のため受診し,CTで遺残坐骨動脈瘤と診断した。受診翌日に下肢痛が出現し,坐骨神経圧迫症状に加え塞栓症が悪化したと判断した。塞栓症に血栓吸引・溶解療法を,遺残坐骨動脈にステントグラフト(SG)留置術を施行した。下肢痛は消失したが,術後早期にSGは閉塞し軽度の間欠性跛行が生じた。遺残坐骨動脈に対するSG留置術の成績は確立しておらず,慎重に適応を考慮すべきである。...

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Published in:脈管学 Vol. 61; no. 6; pp. 39 - 43
Main Authors: 藤井, 孝之, 池田, 脩太, 山本, 清人, 錦見, 尚道, 徳永, 晴策
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脈管学会 10-06-2021
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Description
Summary:79歳,女性。左臀部,大腿部痛のため受診し,CTで遺残坐骨動脈瘤と診断した。受診翌日に下肢痛が出現し,坐骨神経圧迫症状に加え塞栓症が悪化したと判断した。塞栓症に血栓吸引・溶解療法を,遺残坐骨動脈にステントグラフト(SG)留置術を施行した。下肢痛は消失したが,術後早期にSGは閉塞し軽度の間欠性跛行が生じた。遺残坐骨動脈に対するSG留置術の成績は確立しておらず,慎重に適応を考慮すべきである。
ISSN:0387-1126
1880-8840
DOI:10.7133/jca.20-00021