ガスクロマトグラフィーによる輸入農産物中のエタルフルラリンの定量

農産物中のエタルフルラリンのガスクロマトグラフィー (GC) による定量法について検討した. 試料をアセトンで抽出し, 抽出液中のアセトンを減圧留去した後, 残液を5%塩化ナトリウム溶液で希釈し, ヘキサンで抽出した. 次いでヘキサン層を濃縮し, 穀類, 豆類についてはシリカゲルドライカラム及びフロリジルカラムを用いて脱脂精製した後, ECD/GCにより定量した. 果実類についてはフロリジルカラムを用いた精製のみで十分であった. 試料に対して0.01あるいは0.1ppm添加したときの回収率は87.1~97.3%であり, 検出の下限は試料に対して大豆で0.002ppm, 小麦, レモン及びオレン...

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Published in:食品衛生学雑誌 Vol. 31; no. 2; pp. 182 - 186_1
Main Authors: 根本, 了, 鈴木, 隆, 斎藤, 行生
Format: Journal Article
Language:English
Japanese
Published: 公益社団法人 日本食品衛生学会 1990
Subjects:
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Description
Summary:農産物中のエタルフルラリンのガスクロマトグラフィー (GC) による定量法について検討した. 試料をアセトンで抽出し, 抽出液中のアセトンを減圧留去した後, 残液を5%塩化ナトリウム溶液で希釈し, ヘキサンで抽出した. 次いでヘキサン層を濃縮し, 穀類, 豆類についてはシリカゲルドライカラム及びフロリジルカラムを用いて脱脂精製した後, ECD/GCにより定量した. 果実類についてはフロリジルカラムを用いた精製のみで十分であった. 試料に対して0.01あるいは0.1ppm添加したときの回収率は87.1~97.3%であり, 検出の下限は試料に対して大豆で0.002ppm, 小麦, レモン及びオレンジで0.001ppmであった. 本法により今回調査した輸入農産物からはいずれもエタルフルラリンは検出されなかった.
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.31.182