皮膚・軟部組織の感染症に対するCefaclorの臨床試用成績

1. 健康成人volunteerに対してCefaclor250mgずつを8時間ごとに連続3回経口投与し, その血中濃度を測定した結果, 早朝および就寝前の空腹時投与後のピーク値は高かったが, 食後投与によってえられたピークはやや低かった。しかし, いずれの投与法によっても8時間後の血清中濃度はつねに測定可能域値以下となっていた。本剤の尿中排泄はすみやかで, 投与後それぞれ8時間までに83.3%~99.4%が排泄され, その大部分は4時間以内に排泄されていたので, 蓄積傾向は少ないものと考えられた。 2. 皮膚・軟部組織感染症91例に対して本剤250mgずつを, 8時間ごとに1日3回経口投与し,...

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Published in:CHEMOTHERAPY Vol. 27; no. Supplement7; pp. 503 - 514
Main Authors: 酒井, 克治, 藤本, 幹夫, 平尾, 智, 上田, 隆美, 川畑, 徳幸, 白羽, 弥右衛門, 佐々木, 武也, 沢田, 晃, 政田, 明徳, 北野, 福男, 川島, 正好, 土居, 進
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 公益社団法人 日本化学療法学会 1979
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Description
Summary:1. 健康成人volunteerに対してCefaclor250mgずつを8時間ごとに連続3回経口投与し, その血中濃度を測定した結果, 早朝および就寝前の空腹時投与後のピーク値は高かったが, 食後投与によってえられたピークはやや低かった。しかし, いずれの投与法によっても8時間後の血清中濃度はつねに測定可能域値以下となっていた。本剤の尿中排泄はすみやかで, 投与後それぞれ8時間までに83.3%~99.4%が排泄され, その大部分は4時間以内に排泄されていたので, 蓄積傾向は少ないものと考えられた。 2. 皮膚・軟部組織感染症91例に対して本剤250mgずつを, 8時間ごとに1日3回経口投与し, 84例 (93.3%) に有効以上の治療成績がえられた。 3. 副作用としては, 2例に軽度の消化器症状がみられたが, いずれもすみやかに消退した。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.27.Supplement7_503