泌尿器科領域におけるCefadroxilの基礎と臨床

Cefadroxilにつき基礎的ならびに臨床的検討を行なった結果は, 次のとおりである. 1.抗菌力:各種尿路感染症分離株に対するCefadroxilおよびCephalexinのMICを比較検討(接種菌量:108cells/ml)したところ, S. epidermidis, K. pneumoniaeでは, CefadroxilはCephalexinに比し1管低い値を得た. E. coil, P. mirabilis, P. aeruginosa, S. marcescensでは同程度であった. 2.血中濃度および尿中回収率:健康男子の非空腹時群2名と空腹時群2名の血中濃度はともに2時間後にピ...

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Published in:CHEMOTHERAPY Vol. 28; no. Supplement2; pp. 352 - 363
Main Authors: 彦坂, 幸治, 浜見, 学, 山中, 望, 黒田, 泰二, 守殿, 貞夫, 石神, 襄次
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 公益社団法人 日本化学療法学会 1980
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Description
Summary:Cefadroxilにつき基礎的ならびに臨床的検討を行なった結果は, 次のとおりである. 1.抗菌力:各種尿路感染症分離株に対するCefadroxilおよびCephalexinのMICを比較検討(接種菌量:108cells/ml)したところ, S. epidermidis, K. pneumoniaeでは, CefadroxilはCephalexinに比し1管低い値を得た. E. coil, P. mirabilis, P. aeruginosa, S. marcescensでは同程度であった. 2.血中濃度および尿中回収率:健康男子の非空腹時群2名と空腹時群2名の血中濃度はともに2時間後にピークがあり, それぞれ, 14.5μg/ml, 21.3μg/mlを示し, 6時間後にも1.6μg/ml, 1.8μg/mlであった. また, 尿中濃度はともに1-2時間にピークがあり, それぞれ, 1, 045μg/ml, 1.075μg/mlを示し, 4-6時間後の尿中回収率は59.0%, 40.0%であった. 3.臨床成績:各種尿路感染症40例中, 単純な尿路感染症21例では20例(95.2%)に, 複雑な尿路感染症19例では11例(57.9%)に, 有効以上の成績を得た. また, 全例に自覚的副作用を訴えたものはなく, 測定できた血液検査, 肝・腎機能検査で異常を示したものはなかった.
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.28.Supplement2_352