Covered Endovascular Reconstruction of the Aortic Bifurcation(CERAB)にDouble Dテクニックを併用して治療したLeriche症候群の一例

大動脈腸骨動脈閉塞症に対してCovered Endovascular Reconstruction of the Aortic Bifurcation(CERAB)テクニックを用いた血管内治療が数多く報告されている.今回われわれは20 mでの重度間欠性跛行を呈したLeriche症候群を経験した.CTにおいて左右腎動脈分岐の高さが異なり右腎動脈分岐部で腹部大動脈は80%狭窄を呈し20 mm下位の左腎動脈分岐部で腹部大動脈は閉塞しており,閉塞部は両側外腸骨動脈末梢まで及んでいた.Kissing stentテクニックで治療すると留置の高さにずれが生じるためCERABテクニックで治療した.今回のCER...

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Published in:日本血管外科学会雑誌 Vol. 30; no. 1; pp. 43 - 47
Main Authors: 中村, 智一, 林, 祐次郎, 市野瀬, 剛, 吉田, 稔, 山岸, 俊介, 吉田, 成彦
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 特定非営利活動法人 日本血管外科学会 26-02-2021
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Summary:大動脈腸骨動脈閉塞症に対してCovered Endovascular Reconstruction of the Aortic Bifurcation(CERAB)テクニックを用いた血管内治療が数多く報告されている.今回われわれは20 mでの重度間欠性跛行を呈したLeriche症候群を経験した.CTにおいて左右腎動脈分岐の高さが異なり右腎動脈分岐部で腹部大動脈は80%狭窄を呈し20 mm下位の左腎動脈分岐部で腹部大動脈は閉塞しており,閉塞部は両側外腸骨動脈末梢まで及んでいた.Kissing stentテクニックで治療すると留置の高さにずれが生じるためCERABテクニックで治療した.今回のCERABテクニックは末梢血管用ステントグラフトおよびステントのみを用いてDouble Dテクニックを併用し留置した.現在グラフトは再治療介入する事なく開存しており,症状再燃なく術後1.5年が経過している.
ISSN:0918-6778
1881-767X
DOI:10.11401/jsvs.20-00088