診療参加型麻酔科臨床実習~COVID-19の経験を経たさらなる進化─COVID-19を乗り超え,これからの麻酔科参加型臨床実習を考える

日本の医学部において国際認証に基づいた医学教育分野別評価を受審する中,クリニカルクラークシップにおける参加型クリニカルクラークシップ(以下,参加型CC)の実践が求められ,教育方略を再考する時期となっている.2020年に始まったCOVID-19パンデミックにより,目指した参加型CCは大きく後退した.また大学病院では手術件数増加など臨床が多忙化し,十分なマンパワーを教育に充てることが困難な状態となっている.このように臨床医が行う医学教育に対しては多くの問題が存在する一方,麻酔科学には医学生が獲得すべきコンピテンシーが多く含まれており,その教育の必要性は高い.どのようにすれば魅力的な,かつ医学生がよ...

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Published in:日本臨床麻酔学会誌 Vol. 43; no. 4; pp. 326 - 330
Main Authors: 二階, 哲朗, 本岡, 明浩, 太田, 淳一, 森, 英明, 横井, 信哉
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本臨床麻酔学会 15-07-2023
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Description
Summary:日本の医学部において国際認証に基づいた医学教育分野別評価を受審する中,クリニカルクラークシップにおける参加型クリニカルクラークシップ(以下,参加型CC)の実践が求められ,教育方略を再考する時期となっている.2020年に始まったCOVID-19パンデミックにより,目指した参加型CCは大きく後退した.また大学病院では手術件数増加など臨床が多忙化し,十分なマンパワーを教育に充てることが困難な状態となっている.このように臨床医が行う医学教育に対しては多くの問題が存在する一方,麻酔科学には医学生が獲得すべきコンピテンシーが多く含まれており,その教育の必要性は高い.どのようにすれば魅力的な,かつ医学生がより一層成長できる参加型CCを展開することができるのであろうか.本稿では島根大学麻酔科が取り組む参加型CCについて課題や問題点を明らかにする.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.43.326