頸部椎間板障害におけるanterior discectomy without fusionの経験

頸部椎間板障害に対する外科的治療法としては, 従来主として椎弓切除術が行われてきた17)が, 手術用顕微鏡やair drillの導入, さらに高解像力CT scanner, 水溶性造影剤による脊髄造影の進歩により, 手術操作がより安全に行われ, また病態に応じた治療法の選択が可能となり, 最近では前方到達法が積極的に行われている1, 6, 8). 前方到達法としては, 後方へ突出した椎間板組織ならびに骨棘を完全に摘出し, 移植骨挿入による椎体固定を行う前方除圧固定術1, 6, 8)が主流であるが, 1964年にHirschら5)が椎間板摘出のみで移植骨挿入を行わないanterior disce...

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Published in:Neurologia medico-chirurgica Vol. 26; no. 6; pp. 481 - 486
Main Authors: 井須豊彦, 阿部弘, 岩崎喜信, 三森研自, 都留美都雄, 斎藤久寿, 小岩光行
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脳神経外科学会 1986
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Description
Summary:頸部椎間板障害に対する外科的治療法としては, 従来主として椎弓切除術が行われてきた17)が, 手術用顕微鏡やair drillの導入, さらに高解像力CT scanner, 水溶性造影剤による脊髄造影の進歩により, 手術操作がより安全に行われ, また病態に応じた治療法の選択が可能となり, 最近では前方到達法が積極的に行われている1, 6, 8). 前方到達法としては, 後方へ突出した椎間板組織ならびに骨棘を完全に摘出し, 移植骨挿入による椎体固定を行う前方除圧固定術1, 6, 8)が主流であるが, 1964年にHirschら5)が椎間板摘出のみで移植骨挿入を行わないanterior discectomy without fusionにて, 術後の良好な脊椎固定性と術後成績が得られることを報告して以来, anterior discectomy without fusionは種々試みられている2, 4, 10-12, 14, 15, 18, 19).
ISSN:0470-8105