急性期頸髄損傷に対するMyelotomyの経験
脊髄損傷に対するmyelotomyは実験的には有効性が証明されている3, 7-9)が, 臨床での報告は少ない. 今回我々は, myelotomyを施行した急性期頸髄損傷の4例を報告し, その臨床的な効果について検討を加える. 対象および方法 対象とした4例の概要をTable 1に示す. 内訳は, 男性3例, 女性1例, 年齢35~48才(平均39.8才)であり, 受傷から入院までの時間は30分から7時間30分(平均3.1時間), 入院時神経症状はいずれも完全損傷を示すFrankel分類6)のAであった. 受傷原因は転落が2例, 交通事故と転倒が各1例であった. 放射線学的には〈症例1, 2〉で...
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Published in: | Neurologia medico-chirurgica Vol. 29; no. 4; pp. 302 - 306 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
日本脳神経外科学会
1989
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Summary: | 脊髄損傷に対するmyelotomyは実験的には有効性が証明されている3, 7-9)が, 臨床での報告は少ない. 今回我々は, myelotomyを施行した急性期頸髄損傷の4例を報告し, その臨床的な効果について検討を加える. 対象および方法 対象とした4例の概要をTable 1に示す. 内訳は, 男性3例, 女性1例, 年齢35~48才(平均39.8才)であり, 受傷から入院までの時間は30分から7時間30分(平均3.1時間), 入院時神経症状はいずれも完全損傷を示すFrankel分類6)のAであった. 受傷原因は転落が2例, 交通事故と転倒が各1例であった. 放射線学的には〈症例1, 2〉では前方脱臼を認め, 〈症例3, 4〉では明らかな骨損傷はなかったが, 後縦靭帯骨化(以下OPLL)の合併を認めた. myelographyはC1/2 lateral punctureにより行い, 〈症例1, 3〉に完全ブロック, 〈症例2, 4〉に不完全ブロックを認めた. myelography後施行されたCT myelography(以下CTM)では, 全例で損傷部位を中心として脊髄の前方・後方のクモ膜下腔は消失しており, 脊髄腫大像を認めた. |
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ISSN: | 0470-8105 |