Intercostal Neuralgiaにて発症した胸椎黄色靭帯骨化症の1例

黄色靭帯骨化症(以下OYL)は比較的まれな疾患であるが, 1960年, 山口ら20)が胸椎OYLによる脊髄障害例を報告してから俄然注目を浴び, その後整形外科のシンポジウムでは百数十例の検討がなされ5), 脊髄障害例に関してはいくつかの優れた報告がある1, 6, 7, 9, 11, 13, 14, 22). 一方, OYLによる神経根障害についてはまれとされ5), これまでこれに着目した報告は少なく2, 6, 8, 18, 21), その認識はいまだ十分ではない. 今回我々は, 胸椎OYLによりintercostal neuralgiaのみを呈した1例を報告し, 解剖学的および神経放射線学的観...

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Published in:Neurologia medico-chirurgica Vol. 31; no. 13; pp. 999 - 1002
Main Authors: 飯原弘二, 花北順哉, 諏訪英行, 西原毅, 阪井田博司
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脳神経外科学会 1991
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Description
Summary:黄色靭帯骨化症(以下OYL)は比較的まれな疾患であるが, 1960年, 山口ら20)が胸椎OYLによる脊髄障害例を報告してから俄然注目を浴び, その後整形外科のシンポジウムでは百数十例の検討がなされ5), 脊髄障害例に関してはいくつかの優れた報告がある1, 6, 7, 9, 11, 13, 14, 22). 一方, OYLによる神経根障害についてはまれとされ5), これまでこれに着目した報告は少なく2, 6, 8, 18, 21), その認識はいまだ十分ではない. 今回我々は, 胸椎OYLによりintercostal neuralgiaのみを呈した1例を報告し, 解剖学的および神経放射線学的観点より考察する. 症例 〈患者>46才, 女性 主訴:左胸背部痛 家族歴・既往歴:特記すべきことなし 現病歴:1981年頃より特に左肩甲骨付近に痛みが生じ, 近医を受診するも内服にて経過観察されていた.
ISSN:0470-8105