日本核医学会「診断用放射性医薬品の臨床評価ガイドライン」の解説(2) 欧米の画像診断薬の開発に関するガイダンスについて

「はじめに」日本核医学会では, 平成14年から「放射性医薬品臨床評価ガイドライン作成委員会」を組織し, 日本アイソトープ協会医学薬学部会放射性医薬品の臨床評価専門委員会と合同で, 「診断用放射性医薬品の臨床評価ガイドライン」の作成を開始した. 本邦規制当局とのやり取りを経て最終案を平成17年日本核医学会学術総会にて「診断用放射性医薬品の臨床評価ガイドライン案」(以下, 本GL案という)として公表した1). ガイドライン作成委員会では, 臨床評価ガイドライン作成の背景や解決すべき課題を明確にし, 本GL案に示す診断用放射性医薬品の臨床評価の基本的な考え方に関する理解を深めることを目的として, そ...

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Published in:核医学 Vol. 47; no. 2; pp. 81 - 144
Main Authors: 佐治英郎, 大西良浩, 日本核医学会放射性医薬品臨床評価ガイドライン作成委員会
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本核医学会 31-05-2010
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Summary:「はじめに」日本核医学会では, 平成14年から「放射性医薬品臨床評価ガイドライン作成委員会」を組織し, 日本アイソトープ協会医学薬学部会放射性医薬品の臨床評価専門委員会と合同で, 「診断用放射性医薬品の臨床評価ガイドライン」の作成を開始した. 本邦規制当局とのやり取りを経て最終案を平成17年日本核医学会学術総会にて「診断用放射性医薬品の臨床評価ガイドライン案」(以下, 本GL案という)として公表した1). ガイドライン作成委員会では, 臨床評価ガイドライン作成の背景や解決すべき課題を明確にし, 本GL案に示す診断用放射性医薬品の臨床評価の基本的な考え方に関する理解を深めることを目的として, その解説を核医学会誌に掲載することとした. 第1回2)では, 診断用放射性医薬品の臨床評価の考え方として, 画像診断の診断性能評価におけるバイアスの排除, および, 新しい診断技術の有効性を評価する枠組みについて紹介した. 医薬品が承認されるためには, 申請者から提出された資料が規制当局の審査を経る必要がある. そこで, 審査の要件が文書として公表されていれば, 医薬品開発の品質の目標が明らかになることによって業務プロセスが効率化され, 医薬品開発のスピードが高まることになる.
ISSN:0022-7854