深呼吸負荷時における心電図R-R間隔の変動についての検討

深呼吸時の心電図R-R間隔変動を測定し呼吸深度, 分時呼吸数による影響をSD(標準偏差), CV(変動係数)およびΔHR(最大心拍数と最小心拍数の差)から検討した. その結果, 1. 呼吸深度によるR-R間隔変動ではCVが安静に対して呼吸深度1/2で27.3%, 最大で101.8%の増加を認めた. ΔHRは安静値と1/2で差を認めなかったが, 最大では25.4%の増加を認めた. 2. 呼吸回数別によるR-R間隔変動の比較では健常群が6回/分の深呼吸時にCVとSDに有意な差を認めたが(p<0.001), 12回/分では何れの指標も安静値と差を認めなかった. 3. SMONは12回/分でSDとCV...

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Published in:理学療法科学 Vol. 15; no. 1; pp. 9 - 12
Main Authors: 岩月宏泰, 生田泰敏
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 理学療法科学学会 20-02-2000
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Description
Summary:深呼吸時の心電図R-R間隔変動を測定し呼吸深度, 分時呼吸数による影響をSD(標準偏差), CV(変動係数)およびΔHR(最大心拍数と最小心拍数の差)から検討した. その結果, 1. 呼吸深度によるR-R間隔変動ではCVが安静に対して呼吸深度1/2で27.3%, 最大で101.8%の増加を認めた. ΔHRは安静値と1/2で差を認めなかったが, 最大では25.4%の増加を認めた. 2. 呼吸回数別によるR-R間隔変動の比較では健常群が6回/分の深呼吸時にCVとSDに有意な差を認めたが(p<0.001), 12回/分では何れの指標も安静値と差を認めなかった. 3. SMONは12回/分でSDとCVが安静値より有意な低値を認めた(p<0.05).
ISSN:1341-1667