ナイロン製器具・容器包装におけるカプロラクタム試験の試験室間共同試験

食品衛生法ではナイロン製器具・容器包装からのカプロラクタムの溶出量が規制されている.そこで,公定法であるGC-FID法とその代替法であるGC-MS法の性能を評価するため,20機関で試験室間共同試験を行った.各試験機関は,濃度非明示の20%エタノール溶液(3検体,各2測定)中のカプロラクタムをGC-FIDまたはGC-MSにより定量した.公定法(GC-FIDを用いた絶対検量線による定量)における真度は96~97%,併行精度(RSDr)は3.3~5.4%,室間再現精度(RSDr)は4.0~6.7%であり,これらの値は目標値(真度:80~110%,RSDr: 10%,RSDr: 25%)を満たしていた...

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Published in:Shokuhin eiseigaku zasshi Vol. 57; no. 6; pp. 222 - 229
Main Authors: 渡辺, 一成, 六鹿, 元雄, 阿部, 孝, 阿部, 智之, 阿部, 裕, 大坂, 郁恵, 大野, 春香, 大野, 浩之, 大野, 雄一郎, 尾崎, 麻子, 柿原, 芳輝, 小林, 尚, 近藤, 貴英, 柴田, 博, 城野, 克広, 関戸, 晴子, 薗部, 博則, 高坂, 典子, 但馬, 吉保, 田中, 葵, 田中, 秀幸, 中西, 徹, 野村, 千枝, 羽石, 奈穂子, 早川, 雅人, 疋田, 晃典, 三浦, 俊彦, 山口, 未来, 佐藤, 恭子, 穐山, 浩
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 公益社団法人 日本食品衛生学会 25-12-2016
日本食品衛生学会
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Description
Summary:食品衛生法ではナイロン製器具・容器包装からのカプロラクタムの溶出量が規制されている.そこで,公定法であるGC-FID法とその代替法であるGC-MS法の性能を評価するため,20機関で試験室間共同試験を行った.各試験機関は,濃度非明示の20%エタノール溶液(3検体,各2測定)中のカプロラクタムをGC-FIDまたはGC-MSにより定量した.公定法(GC-FIDを用いた絶対検量線による定量)における真度は96~97%,併行精度(RSDr)は3.3~5.4%,室間再現精度(RSDr)は4.0~6.7%であり,これらの値は目標値(真度:80~110%,RSDr: 10%,RSDr: 25%)を満たしていた.さらに,ヘプタラクタムを用いて内標準補正を行うといずれの性能パラメーターも向上した.GC-MS法では,絶対検量線法において一部のRSDrが目標値の10%を超えた.しかし,内標準補正を行うと真度は94~96%,RSDrは2.0~4.4%,RSDrは7.0~9.4%であり,規格試験法の代替法として適用可能であった.
Bibliography:ZZ00009680
903593
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.57.222