第3群 主題1 急性低音障害型感音難聴の難治例 1

9. 急性低音障害型感音難聴で発症し他疾患であった3症例:遠藤周一郎, 他(山梨大). 急性低音障害型感音難聴と診断し加療後に, 特発性両側性感音難聴, 特発性低髄圧症, 聴神経腫瘍と診断された3例を呈示した. 再発の可能性が少なくないこと, 他疾患へ移行する可能性や他疾患が潜在している可能性を十分理解することが必要である. 質問:佐藤(東京電力) 低髄圧症候群(症例2)では対側低音部が10dBくらいの低下がみられる. 低髄圧症候群を疑う基準と分かるか. 他の原因でもあることなのか. 両側が同時に変動するようであれば脳外科へのコンサルトが必要か. 応答:今回の症例は片側の変動が中心であったが,...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in:AUDIOLOGY JAPAN Vol. 51; no. 1; pp. 2 - 4
Main Author: 小松崎篤
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本聴覚医学会 2008
Online Access:Get full text
Tags: Add Tag
No Tags, Be the first to tag this record!
Description
Summary:9. 急性低音障害型感音難聴で発症し他疾患であった3症例:遠藤周一郎, 他(山梨大). 急性低音障害型感音難聴と診断し加療後に, 特発性両側性感音難聴, 特発性低髄圧症, 聴神経腫瘍と診断された3例を呈示した. 再発の可能性が少なくないこと, 他疾患へ移行する可能性や他疾患が潜在している可能性を十分理解することが必要である. 質問:佐藤(東京電力) 低髄圧症候群(症例2)では対側低音部が10dBくらいの低下がみられる. 低髄圧症候群を疑う基準と分かるか. 他の原因でもあることなのか. 両側が同時に変動するようであれば脳外科へのコンサルトが必要か. 応答:今回の症例は片側の変動が中心であったが, 報告では両側性のこともあり, 右側も軽度ではあるが, 変動があった可能性はあると思われる. 質問:中島(名大) 低髄圧症候群の疑いのある人で脳槽シンチなど検査の適応をどのようにきめているか. 応答:もともと低髄圧症候群は頭痛の症状から脳外科を受診することが多い疾患である.
ISSN:0303-8106