19. AlDS患者の脳悪性リンパ腫に対する放射線治療

【目的】AIDS患者の脳悪性リンパ腫に対する放射線治療の役割について検討した. 【対象】1991~96年に脳悪性リンパ腫として放射線治療を施行したAIDS患者12例. 【結果】全例男性で年齢は26~52(平均40)歳, PSI-2, 3-4が各6例, 病巣は単発4例, 多発8例であった. 化学療法を併用した症例はなかった, 放射線治療は全脳に対し1日1回2Gyの週5回法で施行し総線量28~40(平均33.2)Gyであった. 症状の改善が15Gyまでに9例, 20Gyまでに11例, 30Gyまでに全例で認められた. 治療後の画像診断がなされた9例中3例で腫瘍の消失, 6例で縮小を認めた. また,...

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Published in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 47; no. 2; pp. 126 - 127
Main Authors: 江原威, 貝津俊英, 唐沢克之, 田中良明
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 北関東医学会 1997
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Summary:【目的】AIDS患者の脳悪性リンパ腫に対する放射線治療の役割について検討した. 【対象】1991~96年に脳悪性リンパ腫として放射線治療を施行したAIDS患者12例. 【結果】全例男性で年齢は26~52(平均40)歳, PSI-2, 3-4が各6例, 病巣は単発4例, 多発8例であった. 化学療法を併用した症例はなかった, 放射線治療は全脳に対し1日1回2Gyの週5回法で施行し総線量28~40(平均33.2)Gyであった. 症状の改善が15Gyまでに9例, 20Gyまでに11例, 30Gyまでに全例で認められた. 治療後の画像診断がなされた9例中3例で腫瘍の消失, 6例で縮小を認めた. また, 治療後の生存期間はPSI-2, 3-4でそれぞれ4.6, 1.6か月, 全体で3.1か月であった. 死因は敗血症や呼吸器感染症などであった. 【結果】放射線治療はAIDS患者の脳悪性リンパ腫に対して有用であると考えられた.
ISSN:1343-2826