P-137)肝癌のラジオ波熱凝固療法症例の検討(第2報):アプローチ困難例に対する工夫
はじめに:radiofrequency ablation(RFA)は肝臓癌に対する局所治療法のひとつとして米国で開発され, PEIT, MCTに続くものとして期待されている. 我々の施設においても1999年より同治療法を導入し症例件数を重ねている. 目的:当科において1999年11月から2002年7月末までに施行したRFA症例49症例を対象とし, 穿刺法, および, 治療効果について検討した. 方法:RFA systemは4本のフック針を格納する14GのHandpieceとGeneratorからなるRITA500PA(Mode1130)を使用. 腫瘍内に穿刺し, 電極を展開, 通電後全ての電極...
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Published in: | Journal of Nippon Medical School Vol. 69; no. 6; p. 673 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
日本医科大学医学会
2002
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Summary: | はじめに:radiofrequency ablation(RFA)は肝臓癌に対する局所治療法のひとつとして米国で開発され, PEIT, MCTに続くものとして期待されている. 我々の施設においても1999年より同治療法を導入し症例件数を重ねている. 目的:当科において1999年11月から2002年7月末までに施行したRFA症例49症例を対象とし, 穿刺法, および, 治療効果について検討した. 方法:RFA systemは4本のフック針を格納する14GのHandpieceとGeneratorからなるRITA500PA(Mode1130)を使用. 腫瘍内に穿刺し, 電極を展開, 通電後全ての電極が80℃以上に達した後, 1回焼灼時間を8分間とし, その後は腫瘍のサイズに応じて電極の展開度や角度を変え, 追加焼灼を施行し終了とした. RFA針刺入法は腫瘍局在に応じて経皮的穿刺, 腹腔鏡下穿刺, 小開胸経横隔膜的穿刺がとられた. 治療効果判定は術後1週, 及び1ヵ月後の造影CTにて遺残腫瘍の有無を検討した. 結果:RFA針刺入法は経皮的穿刺29例, 腹腔鏡下穿刺17例, 小開胸経横隔膜的穿刺3例であった. 1ヵ月後の造影CTの検討では, 経皮的穿刺例のうち2例に焼灼不十分が認められたが, これを除く全例で, 十分なsurgical marginをもった壊死が得られ, 腫瘍の遺残は認められなかった. まとめ:RFAは経皮的穿刺, 腹腔鏡下穿刺にて全例アプローチ可能であるが, 小開胸経横隔膜的穿刺法を用いることにより, ドーム直下, 肝静脈起始部近傍, IVC近傍の腫瘍に対しても死角はない. 凝固壊死効果は従来法に比較し確実性が高く, 肝癌の局所治療法として極めて有用と考えられる. |
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ISSN: | 1345-4676 |