P-58)新しいデジタルX線テレビ装置の有用性

目的:付属病院にはじめて導入されたデジタルX線テレビ装置(DR), Precio900DRS(以下, DRS)の有用性を報告する. 対象:1996年2月から7月の期間に, 付属病院放射線科にて通常の検査としてDRSにて行われた上部消化管造影, 注腸造影, 下肢静脈造影の各検査を対象とした. 結果:これまでのDR画像は, 空間分解能に不足が感じられていた. DRSはfilm screen法とほぼ遜色のない画像を得ることができ, くわえてこれまでのFCRに代表されるDRと異なり, 即時性があるため, 消化管造影検査に有用と考えられた. また, 秒間6枚の連続撮影が可能で, 食道造影に威力を発揮した...

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Published in:Journal of Nippon Medical School Vol. 63; no. 6; p. 553
Main Authors: 井上幸平, 市川太郎, 田島広之, 舘野温, 中原圓, 木島鉄仁, 岡島雄史, 吉川晃, 市川和雄, 古川一博, 隈崎達夫
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本医科大学医学会 1996
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Description
Summary:目的:付属病院にはじめて導入されたデジタルX線テレビ装置(DR), Precio900DRS(以下, DRS)の有用性を報告する. 対象:1996年2月から7月の期間に, 付属病院放射線科にて通常の検査としてDRSにて行われた上部消化管造影, 注腸造影, 下肢静脈造影の各検査を対象とした. 結果:これまでのDR画像は, 空間分解能に不足が感じられていた. DRSはfilm screen法とほぼ遜色のない画像を得ることができ, くわえてこれまでのFCRに代表されるDRと異なり, 即時性があるため, 消化管造影検査に有用と考えられた. また, 秒間6枚の連続撮影が可能で, 食道造影に威力を発揮した. さらに多目的に使用可能で, 静脈造影検査でも良好な画像を得た. 考察:DRの将来展望としては画像の簡便な運用への期待がある. 画像の保存が簡単であり, 比較読影が容易となるであろう. これは同時に, 新しい通信規格となるDICOM3対応とともに考えられるべき利点でもある. 多施設間での画像のやり取りが可能となる. また, DRSは多目的な検査に対応でき, デジタル画像を広範な分野で利用可能とし, 整形外科分野, 各種造影検査(膵胆道系, 泌尿生殖器系)などフットワークの軽い運用が期待できる.
ISSN:1345-4676