P-8)ベーリングネフェロメータIIによる血清蛋白測定の有用性
血清蛋白成分を光学的に測定する方法には, ネフェロメトリー法とタービディメトリー法とがある. 当検査室においても信頼性, 実用性に優れているネフェロメトリー法を測定原理としたべーリングネフェロメータアナライザー(BNA)を用いて血清蛋白成分測定を実施してきた. 最近, BNAの後継機としてべーリングネフェロメータII(BNII)が開発されたので, その有用性についての検討の結果を報告する. 方法および結果:当院患者血清120検体を用いて, IgG, IgA, C3cの3項目についてBNAと比較検討した. 1)検体処理能力:BNII, BNAの各タイムテーブルを作成し比較検討した結果, 同時3項...
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Published in: | Journal of Nippon Medical School Vol. 63; no. 6; p. 538 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
日本医科大学医学会
1996
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Summary: | 血清蛋白成分を光学的に測定する方法には, ネフェロメトリー法とタービディメトリー法とがある. 当検査室においても信頼性, 実用性に優れているネフェロメトリー法を測定原理としたべーリングネフェロメータアナライザー(BNA)を用いて血清蛋白成分測定を実施してきた. 最近, BNAの後継機としてべーリングネフェロメータII(BNII)が開発されたので, その有用性についての検討の結果を報告する. 方法および結果:当院患者血清120検体を用いて, IgG, IgA, C3cの3項目についてBNAと比較検討した. 1)検体処理能力:BNII, BNAの各タイムテーブルを作成し比較検討した結果, 同時3項目120検体(360テスト)測定による測定時間差は, 25分間BNIIが短時間であった. 2)再現性:3種類の患者血清を用い, IgG, IgA, C3cについて10回連続測定した結果, BNII, BNAともにCV値は3項目すべてにおいて3%以内を示した. 3)相関:患者血清(n=50)を用いて, IgG, IgA, C3cの3項目についてBNAとの相関を検討した結果, 各々r=0.995, 0.963, 0.995を示した. 4)測定温度による安定性:試薬, 検体の温度を4℃と22℃に調整し, それぞれの条件下において測定した結果, BNIIの安定を認めた. 考察:BNIIは温度コントロールシステムの導入により, あらゆる条件下で安定した結果が得られ, また検体処理能力の向上, プロゾーンシステムを搭載し, BNAの後継機として最適と考える. |
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ISSN: | 1345-4676 |