Trapped fourth ventricle 4例の経験

症例1:23歳女性. Glioblastoma術後再発. 症例2:15歳男子. 小脳astrocytoma術後. 症例3:1.5歳女子. 新生児脳室内出血後. 症例4:8歳男子. 感染性髄膜瘤術後. いずれも続発性水頭症に対する側脳室-腹腔shunt術施行後, 症例3, 4ではshunt再建後にCT上trapped fourth ventricleの所見を呈した. 症例1では第四脳室内液吸引により一時症状の改善をみたが, その後腫瘍増大により死亡. 症例2, 3では第四脳室-腹腔shuntが施行され, 早期にshunt術の行われた第2例では著明な症状改善をみたが, 聴性脳幹反応(ABR)に高度...

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Published in:Neurologia medico-chirurgica Vol. 23; no. suppl; p. 164
Main Authors: 野崎和彦, 森竹浩三, 滝和郎, 橋本信夫, 徳力康彦, 山下純宏, 半田肇
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脳神経外科学会 1983
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Description
Summary:症例1:23歳女性. Glioblastoma術後再発. 症例2:15歳男子. 小脳astrocytoma術後. 症例3:1.5歳女子. 新生児脳室内出血後. 症例4:8歳男子. 感染性髄膜瘤術後. いずれも続発性水頭症に対する側脳室-腹腔shunt術施行後, 症例3, 4ではshunt再建後にCT上trapped fourth ventricleの所見を呈した. 症例1では第四脳室内液吸引により一時症状の改善をみたが, その後腫瘍増大により死亡. 症例2, 3では第四脳室-腹腔shuntが施行され, 早期にshunt術の行われた第2例では著明な症状改善をみたが, 聴性脳幹反応(ABR)に高度の変化を生じた後にshunt術を施行した症例3では, 術後も術前からの無声, cerebellar fitが続いている. 症例4では症状を欠くため経過観察中である. Trapped fourth ventricleの症例では時期を失することなく第四脳室-腹腔shunt術を行うべきで, 手術時期の決定の手段として経時的なABR記録が有力であると思われる.
ISSN:0470-8105