Cerebellar and cerebral stones

小脳に2個, 大脳に2個のbrain stoneを有した症例を報告した. 症例は51歳男性. 頭痛を主訴に入院. 頭部単純レ線撮影で小脳に対称性に2個, 大脳に2個の石灰化像を認め, 腹部単純にて右腎臓に石灰化像を認めた. 入院時, 各種の検査にても正常値を示した. 右小脳半球のmassを摘出し検索した. 標本は37×29×20mm大の白色の類楕円体で骨性硬, 割面は三層構造を示し, 組織学的には, 内層は微細な顆粒状物質が充満しており, 銀染色にて豊富な好銀線維が証明された. 外層はコレステリン結晶や骨形成が認められ, 内層と外層の境界部は好塩基性顆粒状物質の沈着を認めた. soft-x-r...

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Published in:Neurologia medico-chirurgica Vol. 23; no. suppl; p. 78
Main Authors: 多田羅尚登, 川沼清一, 長島親男, 中村裕昭, 芝田敏勝, 高濱素秀
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脳神経外科学会 1983
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Description
Summary:小脳に2個, 大脳に2個のbrain stoneを有した症例を報告した. 症例は51歳男性. 頭痛を主訴に入院. 頭部単純レ線撮影で小脳に対称性に2個, 大脳に2個の石灰化像を認め, 腹部単純にて右腎臓に石灰化像を認めた. 入院時, 各種の検査にても正常値を示した. 右小脳半球のmassを摘出し検索した. 標本は37×29×20mm大の白色の類楕円体で骨性硬, 割面は三層構造を示し, 組織学的には, 内層は微細な顆粒状物質が充満しており, 銀染色にて豊富な好銀線維が証明された. 外層はコレステリン結晶や骨形成が認められ, 内層と外層の境界部は好塩基性顆粒状物質の沈着を認めた. soft-x-rayでは同心円状の層状構造を認め, EDX微小分析でP/Caが, 三層とも0.6と正常の骨とほぼ同値を示した. 中心部には直方形ないし長方体の結晶が密集していることを走査電顕で認めた. この本態について更に検討を加えている.
ISSN:0470-8105