Holocord tumorを思わせたspinal cord hemangioblastomaについて

脊髄髄内血管芽腫の症例を経験した. 症例は13才女子. Myelographyにて全脊髄が腫大し, いわゆるholocord tumorが疑われた. 脊髄血管撮影と手術により, C_6 -Th_1 とTh_4 の多発性髄内血管芽腫で, 嚢胞も伴っていたことが明らかとなった. 本症例と文献的考察により, intramedullary hemangioblastomaはcyst formationとmultiplicityのために, holocord tumorのごとく脊髄全長に及ぶ脊髄腫大像を呈しうるものと推論し, holocord tumorの所見を呈した場合には血管芽腫を鑑別する必要性を強調...

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Published in:Neurologia medico-chirurgica Vol. 22; no. suppl; pp. 44 - 45
Main Authors: 坂口新, 長島親男, 大島鋭毅, 高浜素秀
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脳神経外科学会 1982
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Description
Summary:脊髄髄内血管芽腫の症例を経験した. 症例は13才女子. Myelographyにて全脊髄が腫大し, いわゆるholocord tumorが疑われた. 脊髄血管撮影と手術により, C_6 -Th_1 とTh_4 の多発性髄内血管芽腫で, 嚢胞も伴っていたことが明らかとなった. 本症例と文献的考察により, intramedullary hemangioblastomaはcyst formationとmultiplicityのために, holocord tumorのごとく脊髄全長に及ぶ脊髄腫大像を呈しうるものと推論し, holocord tumorの所見を呈した場合には血管芽腫を鑑別する必要性を強調した. またCTでは, CT numberを解読することにより, 著明にenhanceされることが確認された. 髄内血管芽腫のCT所見の報告はきわめて少ないので, 併せてここに報告した.
ISSN:0470-8105