脳神経外科領域における除痛法の適応と限界

85症例の頑痛に対し除痛術を行ないその臨床成績を検討した. 術式は47例のCM-Pf thalamotomy, 21例のpostero-medial hypothalamotomy, 16例のpercutaneous high cervical cordotomyおよびrostral mesencephalic reticulotomy 1例である. 方法:視床を標的とする場合はCM-Pf核群を, 視床下部後部の場合は交感神経帯のうち主に吻側部を, また脳幹の場合は上丘レベルで中脳中心白質近傍背側被蓋部網様体を標的として電気凝固を行なった. 手術時に微小電極により神経細胞単一発射活動を記録した...

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Published in:Neurologia medico-chirurgica Vol. 15; no. suppl; p. 35
Main Authors: 天野恵市, 熊谷正雄, 川畠弘子, 谷川達也, 宮崎崇, 毛利泰子, 河村弘庸, 喜多村孝一, 杉山弘行, 佐野圭司
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本脳神経外科学会 1975
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Summary:85症例の頑痛に対し除痛術を行ないその臨床成績を検討した. 術式は47例のCM-Pf thalamotomy, 21例のpostero-medial hypothalamotomy, 16例のpercutaneous high cervical cordotomyおよびrostral mesencephalic reticulotomy 1例である. 方法:視床を標的とする場合はCM-Pf核群を, 視床下部後部の場合は交感神経帯のうち主に吻側部を, また脳幹の場合は上丘レベルで中脳中心白質近傍背側被蓋部網様体を標的として電気凝固を行なった. 手術時に微小電極により神経細胞単一発射活動を記録した. 結果および結論:経皮的コルドトミー(16例)は経皮的に行なうため簡便さの点ではすぐれた除痛術であり, 特に悪性腫瘍による四肢の頑痛に対しては著効を示す.
ISSN:0470-8105