ヒトパルボウイルスB19感染による血球貪食症候群とaplastic crisisを合併した遺伝性球状赤血球症の1例

症例は34歳,女性.遺伝性球状赤血球症(HS)で経過観察中に,発熱,全身倦怠感,黄疸,貧血のため入院となった.血算で汎血球減少と骨髄で赤芽球の減少,巨大前赤芽球とマクロファージによる血球の貪食を認め,血中のヒトパルボウイルスB19 (HPVB19) DNA, IgM抗体陽性であった. HSにおいてHPVB19による血球貪食症候群とaplastic crisisの合併はまれであるが念頭におくべき病態と思われた....

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Published in:日本内科学会雑誌 Vol. 88; no. 1; pp. 127 - 129
Main Authors: 佐野, 文明, 高橋, 正知, 渋谷, 靖, 金森, 隆成, 宮本, 鋼, 長谷川, 誠一, 池田, 満, 石田, 尚志
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 一般社団法人 日本内科学会 10-01-1999
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Summary:症例は34歳,女性.遺伝性球状赤血球症(HS)で経過観察中に,発熱,全身倦怠感,黄疸,貧血のため入院となった.血算で汎血球減少と骨髄で赤芽球の減少,巨大前赤芽球とマクロファージによる血球の貪食を認め,血中のヒトパルボウイルスB19 (HPVB19) DNA, IgM抗体陽性であった. HSにおいてHPVB19による血球貪食症候群とaplastic crisisの合併はまれであるが念頭におくべき病態と思われた.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.88.127