重心動揺検査における閉足位と30° 開脚位の比較

「はじめに」体平衡機能を定量的に評価するために用いられているのが, 重心動揺検査である. 重心動揺検査は, 直立姿勢に現れる身体動揺を重心 (Center of Pressure : COP) の動揺として捉え, 記録・分析して身体平衡の維持に働く系, すなわち視覚系, 前庭・半規管系, 脊髄固有反射系, およびこれらの系を制御する中枢神経系の機能を検査するものである. 1983年に日本めまい平衡医学会の前身である日本平衡神経科学会と重心動揺検査研究会によって重心動揺検査法基準案が示され, 1988年には日本平衡神経科学会により重心動揺検査法基準が発表された. 1994年, 診療報酬臨床検査の...

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Published in:Equilibrium Research Vol. 77; no. 2; pp. 58 - 63
Main Authors: 片岡, 学, 吉田, 友英, 清水, 彩未, 井山, 建二, 山本, 昌彦, 鈴木, 光也
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: Kyoto 一般社団法人 日本めまい平衡医学会 30-04-2018
日本めまい平衡医学会
Japan Science and Technology Agency
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Summary:「はじめに」体平衡機能を定量的に評価するために用いられているのが, 重心動揺検査である. 重心動揺検査は, 直立姿勢に現れる身体動揺を重心 (Center of Pressure : COP) の動揺として捉え, 記録・分析して身体平衡の維持に働く系, すなわち視覚系, 前庭・半規管系, 脊髄固有反射系, およびこれらの系を制御する中枢神経系の機能を検査するものである. 1983年に日本めまい平衡医学会の前身である日本平衡神経科学会と重心動揺検査研究会によって重心動揺検査法基準案が示され, 1988年には日本平衡神経科学会により重心動揺検査法基準が発表された. 1994年, 診療報酬臨床検査の平衡機能検査として厚生労働省から重心動揺計による検査が認められ, 一般診療に利用されるようになった. 1983年に重心動揺検査方法の国際基準を統一するためにKapteynを座長として国際会議が行われたが統一化はなされなかった.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.77.58