Lactobacillus johnsonii La1株含有発酵乳の健康な女子学生における腸内細菌叢および糞便性状に対する効果

健康な女子学生24名 (20~22歳, 平均年齢21.2歳) を無作為に2群に分け, Lactobacillus johnsonni La1株を1カップ120gあたり1×109cfu含む発酵乳 (試験食), またはL. johnsonii La1株を含まない発酵乳 (プラセボ食) を1日1カップ, 21日間連続摂取する無作為二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験を実施した. 試験食摂取期における糞便中Bifidobacterium ならびにLactobacillus 菌数は, 発酵乳非摂取期と比較して有意に増加し, レシチナーゼ陽性Clostridium 菌数は有意に減少した. これに伴い糞便...

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Published in:腸内細菌学雑誌 Vol. 18; no. 1; pp. 15 - 23
Main Authors: 山野, 俊彦, 高田, 麻実子, 福島, 洋一, 飯野, 久和
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 公益財団法人 腸内細菌学会 2004
日本ビフィズス菌センター
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Description
Summary:健康な女子学生24名 (20~22歳, 平均年齢21.2歳) を無作為に2群に分け, Lactobacillus johnsonni La1株を1カップ120gあたり1×109cfu含む発酵乳 (試験食), またはL. johnsonii La1株を含まない発酵乳 (プラセボ食) を1日1カップ, 21日間連続摂取する無作為二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験を実施した. 試験食摂取期における糞便中Bifidobacterium ならびにLactobacillus 菌数は, 発酵乳非摂取期と比較して有意に増加し, レシチナーゼ陽性Clostridium 菌数は有意に減少した. これに伴い糞便pHの有意な減少, 糞便中短鎖脂肪酸 (SCFA) 濃度の上昇傾向が認められた. コロニーPCR法による糞便中L. johnsonii La1株の同定を行ったところ, L. johnsonii La1株は, 発酵乳非摂取期またはプラセボ食摂食期では検出されなかったが, 試験食摂食期において, 試験食摂取後全例で検出された. 試験食摂取期における便秘傾向者の週あたりの排便回数は, 発酵乳非摂取期間と比較して有意な増加が認められた. 以上の結果から, L. johnsonii La1株は生菌としてヒト腸管へ到達し, これを含有する発酵乳の摂取により腸内細菌叢および糞便性状を改善し整腸効果が得られ, プロバイオティクスとしての有用性が示唆された.
ISSN:1343-0882
1349-8363
DOI:10.11209/jim.18.15