脊髄小脳変性症に対するTRH-T療法効果の重心動揺検査による短期間評価

[はじめに]脊髄小脳変性症spinocerebellar degeneration(SCD)では発症初期より起立・歩行障害が現れ, 経過とともに進行する. SCDの運動失調の治療に, TRH-T[Thyrotropin releasing hormone(protirelin tartrate:Hirtonin(R))]療法が用いられ1)2), その治療効果判定に重心動揺検査が有用とされている2)~6). しかしながら, それらの報告では重心動揺検査のパラメータについて, 十分な検討がなされていない. 今回, 我々は2週間連日のTRH-T療法(TRH-T2.0mg静注, 1日1回, 連日2週間...

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Published in:Equilibrium Research Vol. 71; no. 1; pp. 40 - 46
Main Authors: 村山, 真弓, 伊保, 清子, 浅野, 和江, 阿久津, 二夫, 長沼, 英明, 徳増, 厚二, 岡本, 牧人
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 一般社団法人 日本めまい平衡医学会 2012
日本めまい平衡医学会
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Summary:[はじめに]脊髄小脳変性症spinocerebellar degeneration(SCD)では発症初期より起立・歩行障害が現れ, 経過とともに進行する. SCDの運動失調の治療に, TRH-T[Thyrotropin releasing hormone(protirelin tartrate:Hirtonin(R))]療法が用いられ1)2), その治療効果判定に重心動揺検査が有用とされている2)~6). しかしながら, それらの報告では重心動揺検査のパラメータについて, 十分な検討がなされていない. 今回, 我々は2週間連日のTRH-T療法(TRH-T2.0mg静注, 1日1回, 連日2週間)と治療前後の2回, 重心動揺検査が実施されたSCD症例の重心動揺検査成績より, 足圧中心軌跡の総軌跡長, 単位時間軌跡長, 外周面積, 実効値面積, 矩形面積, 単位面積軌跡長の変化について後ろ向きに調査した.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.71.40