2個の球を手掌で回転させる運動の練習による母指の運動の変化

〔目的〕2個の球を手掌で回転させる運動の練習による,母指の運動範囲と球の軌跡の変化について明らかにする.〔対象と方法〕対象は健常成人11名とした.課題は,2個の球を左手掌で回転させる1分間の運動とした.この運動を1分間1セッションとして3セッション練習し,練習前後の母指の前額面の運動範囲,矢状面の運動範囲,1つの球が手掌上を移動する軌跡長それぞれを比較した.また,練習前と練習3セッション目の球の回転数を比較し運動の習熟を確認した.〔結果〕母指の運動範囲は,練習前に比べ練習後の課題中に減少した.球の軌跡長は練習前に比べて練習後に短縮していた.〔結語〕2個の球を手掌で回転させる運動は,練習により習...

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Published in:理学療法科学 Vol. 36; no. 1; pp. 125 - 129
Main Authors: 佐野, 紘一, 嘉戸, 直樹, 高橋, 優基, 前田, 剛伸, 鈴木, 俊明
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 理学療法科学学会 2021
Subjects:
Online Access:Get full text
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Description
Summary:〔目的〕2個の球を手掌で回転させる運動の練習による,母指の運動範囲と球の軌跡の変化について明らかにする.〔対象と方法〕対象は健常成人11名とした.課題は,2個の球を左手掌で回転させる1分間の運動とした.この運動を1分間1セッションとして3セッション練習し,練習前後の母指の前額面の運動範囲,矢状面の運動範囲,1つの球が手掌上を移動する軌跡長それぞれを比較した.また,練習前と練習3セッション目の球の回転数を比較し運動の習熟を確認した.〔結果〕母指の運動範囲は,練習前に比べ練習後の課題中に減少した.球の軌跡長は練習前に比べて練習後に短縮していた.〔結語〕2個の球を手掌で回転させる運動は,練習により習熟することで母指の運動範囲が狭小化し,球の軌跡長が短縮する.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.36.125